桃源郷フンザ2018。観光客の増加を踏まえると「旅人」としての最後のチャンスか。

風の谷とも言われる桃源郷、フンザに観光客が増加しているって知っていましたか?

 

以前このブログでもご紹介した通り(フンザの行き方まとめ!中国からカラコルムハイウェーを駆け抜ける)、パキスタンのフンザは、それはそれは美しいところです。大抵の場合、キャッチフレーズが一人歩きしているように思いますが、ことフンザについていえば「桃源郷」の名にふさわしい美しさです。

 

僕が訪れた約4年前は、テロなどの不安があり外国人観光客が極めて少なくなっていました。客が少なすぎる宿からは、相当な値引きで泊まらせてもらえました。

当時、「これだけ美しい場所が訪れにくいというのは残念だなぁ」と思いつつ、その一方で景色や人々の優しさを独り占めできた嬉しさも正直なところ持っていました。

 

観光客が増加するフンザ

ところが、5月22日の読売新聞によると、このフンザに観光客が急増しているというではありませんか。

2014年、つまり私が訪れた頃には年間5000人程度だったバルティット要塞への訪問者が、今は年間4万人に。計算すると、当時の8倍も観光客が訪れていることになります。

そして1日あたりで考えても、訪問者は100人。観光地として多いとは思いませんが、いつ行っても数人は人がいるようなイメージですね。

 

そして、当時と大きく異なるのは、その観光客の多くがパキスタン人であるということ。

多くの日本人がもつパキスタンのイメージは、イスラム教の国でちょっと危険かもしれないというところだと思いますが、実はパキスタンは世界でもトップクラスの人口を抱える大国。

そこに住む人々が観光するようになったということですから、これからますます旅行者の増加が見込まれます。

 

さらに、4年前に中国・ウイグル自治区からパキスタンに抜けるカラコルムハイウェーは、中国側の道路状況が悪く、かなりでこぼこの道をなんとか国境付近まで走るようなイメージでした。それが2年ほど前には完全に舗装され、数年前の状態が嘘のようにスムーズに国境までたどり着けるように。

中国の一帯一路政策もあり、おそらくパキスタン側の道路も良くなっているのでしょう。これからは中国側からの旅行者も増加するのではないでしょうか。

 

フンザに観光客が大幅に増えると何が起こるか

このように、フンザへの観光客が劇的に増加しているそうです。では、観光客が増えるとフンザはどのようになるのでしょうか。

現代的に変化する景観

現在、フンザはホテルなどの建設ラッシュに湧いているそうです。これは、景観が変化していくことを意味します。フンザの最も重要な要素である、その景観そのものが高層のホテルなどで変わってしまうことでしょう。

 

溢れる観光客により変わる雰囲気

フンザの魅力であるその穏やかな雰囲気。人が増えれば「the 観光地」の雰囲気になる可能性が高いです。旅人を迎え入れるというよりも観光というビジネスを推進する場所になっていくことでしょう。

今はパキスタン人が増えているということですが、欧米人や中国人が増えていけば、それに合わせたビジネスモデルも出てきます。世界の多くの観光地と同じような形になっていくことが予想されますね。

もともとフンザは観光地ではあるのですが、かなり大人しめだったのが、世界の観光地になっていくことに、一抹の寂しさもあります。

 


 

フンザは「最後の桃源郷」と言われてきました。

しかしこの「最後」の部分がなくなってしまうのも、そう遠い未来ではなさそうです。もちろん、現地の経済状況が良くなることは非常に喜ばしいことですし、それを日本人の僕たちがとやかくいうことはできません。

ただ、一旅人としての気持ちからすると、できる限り「旅をしている」という気持ちで訪れたい場所であることは確か。そう思うと、パキスタンを旅人の気分で訪れられるのは、ここ1〜2年が最後かもしれません。

 

僕がこれまで訪れた土地の中でも随一の美しさを誇るフンザ。まだ訪れたことがないのなら、今、訪れるべきです。

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