ラダック:インドのチベット、素朴で優しい祈りの地

SHARE

ラダック:インドのチベット、素朴で優しい祈りの地


「こんにちは」も「ありがとう」も「ジュレー!」。

インドの中のチベット、チベットよりもチベットらしい地ラダック。中心地レーは観光地化が進んでいますが、一歩外に出れば、まだまだ素朴な人々と雄大な自然が残っています。日本よりもずっと青い空の下、チベットの優しさに触れる旅に出ましょう。

 ラダックって?


インド・カシミール地方、平均標高が3500mを超える高地にあるラダック。

デリーから飛行機で1時間、乾燥し、尖った山々を越えていくと、レーにたどり着きます。パキスタンとの国境未確定地域を含むジャンムー・カシミール地方に属するため、危険と思われがちですが、ラダックに限れば安全と言っても良いでしょう。外務省の渡航安全情報を見ても、インド内の他の地域と比べて安全であることがわかります。

 

インドといえばヒンドゥー教のイメージですが、ラダックの宗教はチベット仏教です。中国のラサを中心とする中央チベットでは、独自の文化が失われてしまったと言われるのに比べ、ラダックでは昔からの信仰がそのままの形で残っているそうです。これがチベットよりもチベットらしい地域と呼ばれる所以でしょう。この地に生きる人々は、ラダック語を操り、ラダックの伝統を守り続けています。

 

ラダックには、レーを中心に、数多くの観光名所が存在します。上下ラダック、パンゴン・ツォ、ツォ・モリリ、ヌブラ渓谷、花の民ドクパが住むダー・ハヌー。これらをすべてちゃんと見ようとすると、とても1週間程度では足りません。

自分はザンスカールに行ったので、ラダックでは上下ラダックくらいしか見れませんでした(理由は他にもあるのですが……)。特にパンゴン・ツォは、誰に聞いても「良かった!」と言われる場所ですので、次回は是非行ってみようと考えています。

 

ラダックは見所が多く、非常に魅力的な地域です。しかし注意も必要です。一番は高山病でしょう。3500mといわれる標高ですから、多かれ少なかれ誰もが高山病にかかります。高山病は耳慣れた病気ですのであまり強いと思わないかもしれませんが、実は命の危険性もある大変なものです。到着した日は体を休め、その後も無理をしすぎないように気をつける必要があります。

 チベット寺院、ゴンパ。

チベット仏教が根付くこの地域には、お寺がいっぱいです。ラダックを訪れた人の誰もが、一度はゴンパ巡りを行います。

上下ラダックの有名どころといえば、ティクセ、ヘミス、アルチ、ラマユルなどになります。こういったお寺巡りが好きな人も多いようです。自分は建造物そのものにはあまり興味がないのですが、それぞれのお寺に入るお坊さんに声をかけてもらったり、一緒にお茶を飲んだりするのはすごく楽しかったです。「Tea?」とたくさんの人から声をかけられました。

ここでは、ぼくが訪れたゴンパの中でも特に印象深かったものについてご紹介します。

①ティクセゴンパ

ゴンパ関係で特に記憶に残ったのは、ティクセゴンパで僧侶の祈りに立ち会ったことです。11時から始まってなんと13時30分まで、祈りは2時間半も続きました。50人以上いるでしょうか。小さな子供の僧から、もう80歳は超えていそうな大僧侶まで、一斉にお経を唱える姿は圧巻です。それほど広くないお堂全体が震えているようです。

このときが、自分がこれまで生きてきた中で一番「宗教ってすごいかも」と思った瞬間です。形だけ宗教っぽいことしている人たちとはレベルが違います。2時間半の祈りを毎日するだなんて、本気でなければなかなかできません。

②ラマユルゴンパ

ラマユルゴンパは、様々な写真家が訪れる場所です。ラダック地域を訪れた写真家は必ずと言って良いほどラマユルゴンパと「月世界」と呼ばれる特殊地形をセットで収めていきます。ガイドブックには載っていませんが、ラマユルからカルギル方面に坂を登っていくと、ビューポイントが存在します。この地は、ラダックの代表的風景なのです。ぼくが好きな竹沢うるまさんも写真集にここの風景を収めていますね。

また、近くにはホームステイ受入れを行っている家やゲストハウスが複数あるので、できれば1泊したいところです。ぼくが泊まったゲストハウスは夕食込みで、お母さんがダルカレーを作ってくれました。こちらのご飯は味気ないのですが、なんだか地元感が出ていて楽しめました。

ちなみに、ラマユルからカルギル方面へ行くために、路上でレー方面から来るバスを、ヒッチハイク的に拾えます。

③バスゴゴンパ

ジープのチャーターでもしない限り、なかなか訪れないと言われるバスゴゴンパも、お気に入りの一つ。他のゴンパに比べれば朽ちていて、しかも現在はお坊さん2人が交代で管理しているだけ。現在活動しているゴンパというわけではないようです。

しかし、そのぶん静かで、落ち着いて見学することができます。ぼくは現地で知り合った日本人と一緒に行動していましたが、このバスゴゴンパだけで1時間30分くらいは時間を使ったのではないでしょうか。バスゴゴンパからの景色は、絶景そのもの。朽ちかけたゴンパと乾いた山肌、光を受けてキラキラ光る田園を1枚の写真に収めることができます。

④行かずに後悔、サスポール

私が非常に心残りだったこと、それはアルチに1泊しなかったことです。アルチ近くのサスポール村には「サスポール洞窟」と呼ばれる有名な洞窟があるそうで、チベットの壁画が数多く残されているとのこと。イメージとしては敦煌の莫高窟のようなものでしょう。

私が旅の途中で出会った人々は、アルチがラダックでベストと言っていました。また、その周辺にある村の人々も非常に優しく、心安らぐところだそうです。アルチゴンパだけを見てラマユルに行ってしまったのは、失敗でした。当時ぼくはサスポールのことを知らなかったので、仕方がないといえば仕方がないのですが……。ラダックに来たら必ず訪れるべき場所のようです。

レーの町歩き。 〜お土産・ゲストハウス・レストランなど〜

レーには数多くのゲストハウス、お土産屋さんがあります。

ゲストハウスは価格・設備が千差万別ですので、自分に合うゲストハウスを見つけましょう。旅行社にはチャンスパと呼ばれる地域のゲストハウスが人気のようです。もちろん価格交渉も忘れずに。夏場は観光客が押し寄せるようで、どこのゲストハウスもいっぱいになると聞きました。自分が訪れた9月は、全くそんなことはありませんでした。

 

お土産物には注意が必要です。お店によって値段がかなり違う上、偽物を売っている店も多いとか。自分で信頼できそうな店を見つけましょう。ちなみに自分は、「今買って!」と言わない店で買うことにしています。また、日本でパシュミナや絨毯等、現地で買いたいと考えているものについて、勉強してから渡航するのも一つの手段です。

お勧めのレストランは、「MOON LAND RESTAURANT」。オリヴィエ・フェルミの写真屋さん近くにあります。非常に安く、しかもここのトゥクパとタントゥクが一番美味しかったです。地元の人たちがたくさん来ていましたので、クオリティは確かということでしょう。

【ガイドブックなどによる情報収集について】

ラダック地域のガイドブックは数少ないです。山本高樹さんの「ラダックザンスカール トラベルガイド」や旅行人の「ラダック」から情報を得るのが良いです。ラダックを旅する人は大概、山本さんの本を持参しています。ただし、山本さんの本は出版が2012年ですから、一部情報が古くなっている部分があります。特に交通機関に関しては、現地での情報収集が欠かせません。

また、秘境専門で経営している旅行会社のホームページも参考になります。ラダックは標高が高い地域にあるため、高山病のことなども考慮しながら旅程を決める必要があります。旅行社がどういったプランを組んでいるか、一度確認してみるのが良いでしょう。

 


 

ラダックは非常に優しい土地です。毎年のように来ているリピーターが多いというのもうなずけます。

それでも単に優しいというだけじゃなくて、景色は綺麗だし、チベット仏教などの見所はたくさんあります。観光地化されていますから、危険度も他の地域に比べれば小さいと思います。普通の海外旅行に物足りなさを感じている人には強くお薦めできる地域です。

雨のち晴れ。青空のもと、胸いっぱいに空気を吸おう!(薄いけど)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です