一眼レフ初心者に告ぐ。「綺麗な写真」から抜け出すために必要なこと。


「きれいな写真ですね。」ぼくの写真を見ながら、友人が一言。

友人は、個展を開いたりするハイアマチュア。アメリカの大学で専門的に写真を学び、生活のすべての時間を写真に費やしていた人です。

友人が言う「きれいな写真ですね。」は、褒め言葉ではありません。いくら鈍感なぼくでも、それくらい分かります。思い出の記念撮影であれば、きれいで十分。でも、「多少なりとも芸術志向を持つのであれば、きれいだけで終わってはいけない」と言います。

 

世界を旅するようになって、一眼レフを買って、写真を撮ることが好きになって、どんどんめり込んで。特にアジアを中心に、様々な地域をめぐり、たくさんの写真を撮り続けました。

人も景色も、そもそも被写体が良いのですから、誰が撮ってもきれいな写真になります。そして、「きれい」ということに焦点をおくなら、プロやハイアマチュアの方がお金と時間等を費やして撮った写真の方が、たいていはきれいです。

天気、気温、雲の形など、すべての条件が最も良い中で、何日も吟味して決めた最高のポジションから撮るのだから、当然と言えば当然です。ただ旅行に行って「あぁ、きれいだなぁ。」と思いつきで撮ったような写真とは、気持ちの入れ込み方からして違います。

 


「……じゃあどうやったら、良い写真が撮れるんだろう?プロだったら「自分で考えろ」って言うんだろうけど、もしよかったら教えてくれない?」

問題にぶつかったとき、自分の力で乗り越えることが大切だというのは、どこの世界でも共通して言われること。恥を忍んで聞いてみることにしました。「自分で考えろ」と言われたらそのときはそのとき。そうしたら、あっさりコメントをもらえました(もちろん、厳しいものでしたが)。

①まずはプリントしてみる

 写真ってプリントしてみてなんぼのもんですよ。まずはプリントしてみてください。ぼくなんか、何時間も暗室にこもって自分のイメージを追求します。パソコンの画面上で見るのと、実際にプリントしてみたものでは、だいぶ印象が違いますからね。

紙にもこだわってみた

このコメントをもらってからもう2年が経ちます。自分でプリンタを買って印刷するようになりましたが、言う通りだと思いました。パソコンの画面上で見るのと印刷してみたものでは、印象がまるで違います。

まして組写真を作るような場合には、リアルな世界で手を動かして組み合わせた方がイメージが具体化しますし、効率も良いです。

②何度も何度もセレクトし直す

 「この写真のセレクトにどれだけ時間をかけましたか。何回写真を見直して、セレクトし直しましたか。第一印象で良いと思った写真と、何度見ても飽きないような写真は別物です。」

 ぼくは、自分で何度見ても飽きない写真が良い写真だと思います。そういう1枚を見つけるためには、自分の写真を何度も見直すことが不可欠です。しんどい作業ですが、ここをきちんとやるかどうかで、写真は大きく違ってきます。

今は30枚組で作品を作っていますが、もう何度やったかわからないくらいセレクトを繰り返しています。先日聞いた話ですが「写真家は2度シャッターを切る。撮影の時、そして選ぶ時」という言葉があるそうです。肝に命じたいですね。

③どれだけ1枚の写真にこだわれるか

「プリントにしても、セレクトにしても、自分が世に出したい作品にどれだけこだわれるかってことなんだと思いますよ。まずはプリントって言いましたけど、当然プリントにもこだわります。デジタルであれば、PC上で現像しますよね。その現像したものを打ち出して、本当にイメージ通りかどうか確かめる作業だって発生します。

そうやって真剣にやりぬいた作品って、見る人が見ればすぐにわかりますよ。たとえ自分の好みと違っても、かなり頑張ったんだろうな、って。これでもか!ってくらい何度もセレクトしてみてください。きっと今とは違うセレクトになりますよ。」

プリント、セレクトといったことは当然として、それをどれだけ高い次元で根つめてやれるかということです。言うは易し、為すは難しの典型でしょう。分かっていてもできないことが多いことだからこそ、きっちりやりたいですね。

④名作と自分の作品はどこが違うのか

「行き詰まったときは、写真集を見たり、美術館に行ったりして、過去の名作といわれるものと自分の作品を比べてみたら良いですよ。昔より今の方が機材は断然いいものを使っているのに、昔の名作はまったく色褪せないでしょう?

さっききれいな写真の話をしましたけど、「美しい写真」なら今の方が断然美しい場合が多いですよ。そしてもう最近となってはかなり突き詰められちゃってると思うんです。だからだからこそ、自分が何を表現したいのかってことを常に考えておくことが必要なんですよね。」

写真集を買ったり、美術館に行くと素晴らしい写真を見ることができます。最近は東京都写真美術館に展示を見に行くようにしています。自分が何か新しいことを考えるのであれば、他の人が何をやっているのか知ることが不可欠です。やるしかないです。

 


 

旅行と写真が好きで、独学で、ただただ楽しく写真を撮ってきました。最近は「もっとちゃんと写真を撮れるようになりたい。これで良いのだろうか……」と思い始めていたので、友人の指摘はとても参考になりました。まあ、プリントとかお金かかるんですけどね……(そう簡単に10万近くするプリンタとか最高の紙とか買えないから!)。

最近はデジタル一眼レフの値段も下がって、一般の自分達でも手が出せるようになりました。デジ一は買ったし、以前より写真はきれいに撮れるようになったんだけど……そのあとどうやって勉強したら良いか分からず、自分のように行き詰る人もいることでしょう。本はたくさん出ていますが、基本的なテクニック以上のことは分かりませんしね。

 

普通より一歩進もう、と思ったら、何事も人並み以上の努力が必要となります。「頑張ることは厭わないけど、どうすれば良いか分からない」そんな方は、上達のために試してみてください。もちろん自分もがんばります。

雨のち晴れ。こだわっていこう!


投稿者: らぴ

旅とカメラと。NikonのD750と58mmf1.4、そして14-24mmf2.8が相棒。望遠欲しい。スポーツとか仕事についても書きます。 雨のち晴れ。いつかきっと晴れるよね。

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