甘孜で美しい山々と自然なチベット世界を満喫!問答風景も!


さて、成都から康定へ、そしてそこからさらに朝6時発のバスに揺られること9時間。今回の東チベット旅行の起点となるまち、甘孜(ガンゼ)に到着です。

中国に来る前は、生徒から色達(セルタ)に行ってラルンガルゴンパを見たいと思っていたのですが、成都についてすぐにラルンガルは無理そうだと言われたので、とりあえず行き先をガンゼにしたのです。ガンゼからであれば比較的色達にも行きやすいし、亜青(アチェン)にも簡単に行けます。

例によってこの町もアチェンに行く前の中継地点にみなされる節があるのですが、ガンゼはとっても魅力的です。風光明媚だし、お寺も旧市街も素敵、さらに温泉まであるという素晴らしい町です。ぼくは特に温泉が面白かったのですが、これは別にページを設けてご紹介します。標高3300mの温泉、良いですよー。

 甘孜を歩こう、右往左往。

 

ガンゼの高速バスターミナルは町の真ん中だから楽チン……と思いきや、ぼくが到着する2日ほど前にバスターミナルが移転されていました。場所は中心から1キロくらい離れたところでしょうか。東のはずれにあります。だからバスを降りたらバス停から左に曲がってずっとまっすぐ歩いていく必要があります。まっすぐ歩いていけば中心街っぽいところに出ますので、誰でもそこが中心だろうことがわかるはずです。

バス停からちょっと歩き出すと、そこはすでにチベット世界。たくさんのお坊さん達が町中をごくごく自然に歩いています。観光地でもないこの土地は、こうしたチベットの人々の自然な姿を見ることができる点が何よりの魅力でしょう。小さな商店が並んでいますが、チベット僧向けの僧衣店もちらほら。

 

中心街から南に行くと、吊り橋がかかっています。今でも現役で地元の人たちの交通路として使われていて、徒歩はもちろんバイクの人もたくさん行き来しています。吊り橋にはタルチョがくくりつけられ、周囲には雪を戴いた山を望むことができます。まさにチベット圏という雰囲気が出ていて、非常に美しいです。吊り橋の向こう側には小さな村々があり、いくつかゴンパもあるそうです。

自分は今回、渡ってすぐの集落をうろついただけでしたが、次は周辺のゴンパも回ってみたいと思っています。できるだけ観光っぽくない、自然なままの場所に行ってみたいんです。 

 

 問答風景が見れるガンゼゴンパ!+α

 

ガンゼの見所として外せないのがガンゼゴンパでしょう。ラルンやアチェンに比べれば当然規模は劣るわけですが、ぼくが今回行った中で、非常に良かったと思ったのがこのガンゼゴンパです。ぼくは17時頃行ってみたのですが、ちょうど祈りの最中でした。寺院の座主をみんなで囲む形で読経しているときの姿、そして音は壮観です。ラダックでも見たことがありましたが、何度見てもすごいと思えます。

読経が終わって自分も20分程度うろうろしていたら、今度は問答を始めました。チベットの修行って問答なんですよね。2人一組になって、片方が謎を問いかけてもう片方がそれに答える。そんなことを繰り返していました。チベット語がわからないぼくは何を言っているのか理解できませんでしたが、多勢の僧侶が一斉に問答を始めると、その光景に見入ってしまいました。

片方があぐらをかいて座り、もう片方が大きな身振りで謎を解く。そんな光景が延々と続いています。ぼくは夢中でシャッターを切り続けました。背後にそびえる山々が、問答の雰囲気をより一層際立たせます。

ガンゼゴンパの問答
ガンゼゴンパの問答

ガンゼのもう一つのゴンパといえば、デンゴンパ。こちらは街中にあることもあり、地元の人々で賑わっています。街中にあるにしては立派で、たくさんの人がコルラしています。また、五体投地をする場所も設けられていて、おばちゃんやおばあちゃんが熱心に祈りを捧げています。こちらは気軽に行ける場所にあるので、見ておいて損はないでしょう。

ちなみに、このデンゴンパに入っていくための道の入り口あたりがアチェンガルゴンパ行きのシェアタクシーの乗り合い場所です。大きな声で「ヤチン!(アチェン)」と言っているのですぐにわかるでしょう。

 

 旅行の定番、夜市もある!

 

ガンゼには夜市もあります。正直、お土産的なもので魅力的なものはないですし、そもそも観光客向けではなくて地元の人向けな感じがあります。

たくさんのアクセサリーや小さな雑貨を売る店、果物屋さん、そして串揚げの店なんかが並んでいます。串揚げは安くて美味しいですよ。自分は温泉に行った後に超市でビールを買い、そのビールを飲みながら串揚げを食べました。

串揚げの種類はたくさんあるので、選ぶのも楽しい!安いものから高いものまで組み合わせて、自由に食べられるのもまた魅力。いくら食べてもたいした額になりませんから、思い切って好きなものを好きなだけ食べられます。

 


ガンゼはカンディンと同様、アチェンガルゴンパに行くために1日滞在するだけの場所と捉えられてしまう傾向にあるわけですが、実際には、かなり風光明媚な場所ですし、派手さはないですが見るべき場所はたくさんあります。チベット文化圏の濃いところが自然な形で残っているので、そんな雰囲気を味わいたい人にはぴったり。

アチェンガルゴンパは標高が3900mもあり、高山病になり易い場所です。少し体を慣らす意味でも、ガンゼに滞在してみるのも良いでしょう。

 

雨のち晴れ、明日はきっと晴れるよね。


康定にも見所あり!東チベット・カム地方の州都でまち歩きを。


そんなわけで、成都からラルンガルやアチェンガルに向けて出発です。ぼくの場合はリタンに行かず、ラルンとアチェンだけを回ることにしていたので、とりあえずガンゼに向かいます。

 

しかしガンゼまでは直行便のバスで18時間とも言われ、最近お疲れモードのぼくにはちょっと辛い道のりになります。実際に来る前までは18時間のバスを使う予定だったんですけどね……。辛いのは勘弁、というメンタリティーになってしまい、結局中継地点で1泊してのんびりとガンゼまで向かうことにしました。

そんなわけで1泊したのが、東チベット・カム地方に行く際に必ずと言って良いほど通る町、康定。読み方は「カンディン」です。カンディンはカム地方の首都と位置付けられていて、カムを定めるという意味があるそうです。そんなわけでカム地方の中で最大の都市なのですが、どうも多くの人が素通り、もしくは夜に寝るためだけの町にしているようです。

 

 康定ってどんなとこ?

 

ぼくも当初、康定なんて名前すら知りませんでしたし、特に見所もないと思って寄るつもりはありませんでした。疲労と高山病対策から仕方がなく泊まっただけです。が、想像以上に面白い町でした。

巨大な岸壁に描かれたチベット仏教の神々、ライトアップされる街並み、それに中国奥地には珍しくお土産物も充実しています。ほどよく都会の雰囲気も出つつ、それでも中国奥地を感じさせる山々を眺めながらの町歩きもなかなかよいものです。朝晩は霧も出たりして、仙人の世界のような雰囲気もでたりします。

町は川に沿うようにして作られており、ところどころに銅像的なオブジェも点在しています。子供がその周りで遊んでいて、それを親御さんが見守っていて。これらは単に観光用というだけではなく、地元の人々の憩いの場にもなっているようでした。

 

先にちょっと書いたお土産。ガンゼまで行っても、特に物珍しいお土産はありません。現地の人に聞いても「チベットシャツとか……?」くらいしか答えがありませんでした。もともと外国人向けの観光地ではないので、お土産らしきものがすごく少ないんです。そんな中で、州都であるカンディンには、お土産がそれなりに充実。ぼくは家族や友人用にヤクの干し肉を買って帰りました。日本で普通に生きていたらヤクなんて食べたことないですよね?(というか日常にヤクという単語が出てくることすらないかも)

中国に限らず、海外旅行をしたとしても職場へのお土産は買って行かないことにしているのですが、今回は珍しさもあって、買っても良い気になりました。海外のお土産でばらまけるお菓子(ただし美味しいものに限る)とかってなかなかないと思うんですが、皆さんどうしているんでしょう?割り切って適当なものを買って帰るんでしょうか?

 

 また、この地域はキノコが有名らしく、松茸を安く食べられるそうです。ぼくも調戦しようと思ってレストランに行ってみましたが、あいにく満席で店に入れなかったため断念しました。次に行くことがあれば必ず食べたいと思います。

 

代わりに、というわけでもないですが、奮発して食べてみたのがヤクの舌。100元もするのでかなり躊躇しましたが、その時はガンゼからの帰り道で、旅の総括的な意味合いも込めて注文してみました。

そうしたら……丸々舌が出てきた。一人ではとてもではないけど食べ切れない。そうしたらお店の人がタッパーを持ってきてくれて、持ち帰ることができました。できれば塩胡椒かなんかももらえると嬉しかったなぁ 笑 そして、この舌が後々思いがけず役に立つことになるとは、このときは思ってもいませんでした。

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 さらに、この町には中国の中でも特に有名な二道橋温泉があります。話によるとバスターミナルから5キロも離れていないようですので、バスかタクシーで行ってみるのも良いかと思います。ぼくは今回、すでにガンゼで温泉に入っていたこともあり、康定では山の散策を優先させましたが、次回は温泉にも入っていきたいと思います。温泉と松茸とか、普通に聞いたらかなりゴージャスな町じゃないですか?

 

 康定のユースホステルはめっちゃ良い!

 

いろいろと康定の魅力を語ってみましたが、この町がすごく良い印象だった理由はユースホステルが素敵だったからだと思います。バスターミナルからすぐのところにある康定コンカ国際ユースホステルが雰囲気も良く素晴らしかったです。場所はバスターミナルをでたら左に曲がり、そのまま左手を見ながら歩いていたら見つかります。バスターミナルから1〜2分程度の場所にあります。

 

このユースホステル、ぼくが今までに泊まったゲストハウスやユースホステルの中でもトップクラスでした。シャワーやwifiが使え、スタッフが英語を話せるのはもちろん、広々としたロビーは旅らしさ・チベットらしさを感じさせるもので、非常に居心地が良いです。

白い猫もうろうろしていて、旅行者はみんなこの猫の写真を撮ってから旅立ちます。謎のテント泊で25元、ドミトリー8人部屋で35元です。日本円で400円から500円ですから、格安と言えるでしょう。康定はカム地方の中心地ということもあって、大きなホテルもたくさんあるようでしたが、ぼくは値段を抜きにして次回もこの宿で良いと思いました。

 

結果、行きと帰りの両方でここの宿に泊まりました。帰りはなんとモンゴルっぽいテント泊!宿の設備は普通の部屋と同じように使えますし、テントの中にもコンセントはあるので、特に不自由はありません。むしろ旅の土産話にもってこいです。

ちなみに、ここのユースホステルでは近場へのツアーもやっているようです。

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そんなわけで、あまり話題に上らない東チベットの町、康定についてごしょうかいしました。必ず行くべき町ではありませんが、行ってつまらないということはないと思いますよ。

雨のち晴れ、明日はきっと晴れるよね。