バックパッカー大全 〜旅行法から持ち物、おすすめの国や本まで〜


リュックひとつで世界を旅するバックパッカー。

このページでは、そんなバックパッカーの世界に関心を持ってくださったあなたに、「バックパッカーって何?」というところから旅の準備、オススメの町までありとあらゆることをお伝えするために作りました。

 

【このページでのご紹介内容!】

・バックパッカーとは?

・バックパッカーの持ち物リスト

・バックパッカーの服装リスト

・バックパッカーにおすすめの国と町

・バックパッカーへのおすすめ本

バックパッカーとは?

バックパッカーってどんな人?

バックパッカーという言葉、海外に興味がある人であれば一度は聞いたことがあると思います。

バックパッカーというのは、大きなリュックを背負って町から町へ、国から国へ旅する人のことと考えてください。ほとんどツアーなどに参加せず、自分自身で行動を決めていくのが特徴です。現地の公共交通機関なども乗りこなします。沢木耕太郎の「深夜特急」に代表される放浪タイプの旅人が代表格です。

 

バックパッカーのタイプ

ただ、バックパッカーにも色々なタイプがあります。週末や夏休みだけ海外を放浪するタイプ、大学在学中に世界一周してしまうようなタイプ、仕事を辞めて旅立つタイプ、新婚旅行で夫婦二人世界一周、などなど。旅のきっかけや動機はそれぞれということですね。

 

また、予算の使い方も多様です。できる限り節約し、現地の安宿と公共交通機関を使いながら陸路で移動し続けるタイプが、もっともバックパッカーのイメージに近いでしょう。これは特に長期旅行者に多いパターンです。

短期旅行者の場合、このようなパターンから外れる場合もあります。日中は訪問地域のローカルな雰囲気を自分の足で訪問して味わうのですが、夜は豪華な料理を食べたり高級ホテルに泊まったりするタイプです(フラッシュパッカーというらしい)。短期であれば多少の出費は痛くないということでしょうか。

MacBookなどを持ち歩き、ブログなどで情報発信を行いながら広告収入などを得て旅するタイプも、一昔前であれば存在しなかったでしょう。

他には、自転車で世界一周しているような「チャリダー」と呼ばれる人も存在します。僕もインドのザンスカールで出会ったのですが、車でも12時間近くかかる道のりを自転車で進んでいる姿を見たときは驚きました。

 

バックパッカーとしての適性

訪問地の中には、先進国もあれば途上国もありますし、それぞれの地域で伝統的な食生活、生活様式があります。また、現地の人々の気質も全然違いますし、途上国では旅行者を狙ったぼったくり・犯罪などの話も絶えません。移動するたびに環境の変化も生じます。こうした事情を踏まえると、バックパッカーとして適性の高い人も見えてきます。

 

まず、潔癖な人は適性が低いでしょう。特に途上国では、とてもではないですが「衛生状態が良い」とは言えない場所もあります。僻地に行けば、シャワーが存在しない宿もあります。「数日はシャワーを浴びられなくても大丈夫!」というくらいの人の方がバックパッカー生活を楽しめるはずです。

 

食べ物の好き嫌いが多い人も厳しいです。海外の料理は、日本食と大きく異なります。辛いものや酸っぱいもの、聞いたこともないようなスパイス、あるいは「小麦粉を練っただけ」みたいな料理だってあります。

僕は好き嫌いがないと自認していますが、それでも「これはちょっとしんどいな」と思う料理に出会うこともあります。食堂・レストランであれば残すこともできますが、家に招いてくれた地元の人の好意で出された食事の場合、すごく残しづらかったりします。

できればちょっと苦手な味でも「世界にはこんなものもあるのね!」と興味を持ってその時だけでも食べきれるくらいの方が望ましいでしょう。まあ今の時代、世界の多くの町に日本食レストランがありますから、たまには日本食を食べて気を紛らわせながら旅するというのもありだと思いますが。

(関連:海外旅行で日本食を食べるのはアリかナシか?

 

他者への寛容性が低い人は海外でイラついてばかりになるかもしれません。途上国では、押し売りされそうになったり、外国人だからという理由でふっかけられた買い物をさせられそうになることも少なくはありません。もちろん気持ちが良いものではないのですが、そこで「そんなもんか」とある程度割り切れなければ、イライラばかりになります。

また、シェアタクシーなどを使う際には、人が集まるまで延々と待たされることが非常に多いです。時間に追われる生活を送っている日本人の場合「時間が勿体無い!」と思うでしょうが、そこでイラついても何も解決されません。

 

バックパッカーの持ち物リスト

さて、ここからは実際にバックパッカーとして旅立とうとしている方へのお役立ち情報が中心になります。

「リュックを背負って町から町へ」なんて初めて聞くと、すごくハードルが高いことのように感じるかもしれません。初めてのバックパッカーであればなおさらです。何を持って行けば良いのか、足りないものはないか不安になるでしょう。

ぼく自身、何をどうしたら良いのかよく分からず、ネットやら本やらで情報を集めていました。それが今や数分で持ち物を準備できるようになり、単身ウイグルやパキスタン、東チベット等にまで行けるようになりました。ここでは、そんな私が旅に出るときに準備している持ち物をご紹介します。

「備えあれば憂いなし」とはよく言ったものですが、特に慣れない海外に行く際には、事前の準備をしっかりして旅先での不安を取り除きましょう。なお、旅での服装は別途項目立ててご紹介します。

必ず持っていくべきもの

これがなければ旅ができません。他の何を忘れても、これだけは忘れないようにしましょう。特にパスポートとキャッシング機能付のクレジットカードは生命線だと思ってください。

  • パスポート・ビザ・航空券(コピーも)

  • 現金、クレジットカード、キャッシュカード

  • 携帯電話・充電器

  • カメラ(三脚・レンズ・SDカード含む)

  • 変圧・変電器

  • リップクリーム、ニベアクリーム、日焼け止め

ほとんどの人が持っていくもの

海外旅行に行くなら、普通の人は用意しておくよね?というものです。どれも日本から持っていくとその品質の良さに驚くようです。

  • ガイドブック(地球の歩き方、ロンリープラネットなど)

  • バックパック、普段歩き用バック、ポシェット

  • 時計(標高とか分かるものだと高地に行った時の楽しみが増します)

  • ボールペン(出入国の際に必須です。ボールペンを置いていない関所もあるので、持っていきましょう。)

  • 電卓(携帯電話で代用可能ですが、携帯だと不必要に周囲に金持ちアピールをしてしまう危険性があります)

  • 南京錠(特に安宿では、ロッカーに自分の南京錠で鍵をかけるスタイルのところも少なくありません。)

  • サンダル

  • 薬(風邪薬、胃薬、正露丸、解熱鎮痛剤)

  • パソコンかタブレット(スマートフォンで代用可)

  • 爪切り・綿棒・歯ブラシ・石鹸・速乾タオル・髭剃り

  • タオル(特に水泳用のセームが吸水性・速乾性の点で素晴らしいです。)

あったらあったで便利なもの

最後に「あると便利なもの」「必要に応じて」くらいのものをご紹介します。旅行の計画次第では置いていっても良いものだったりします。

 

コンタクトレンズ、水着(温泉に入るのに必要な場合も)、クリアファイル、メモ帳、ゴミ袋、お土産用小さいカバン、日本のお菓子(現地の人へのお土産にもなる)、折り紙(現地の人へのプレゼント)、S字フック(洗濯などに用いる)、懐中電灯(深夜、真っ暗な場所もあります)、音楽プレイヤー(暇つぶし)、チェキ(現地で写真を撮ってプレゼント)、ウエットティッシュ(特にシャワーがない場所)、ホッカイロ(冬・手がかじかまないようにするため)、コーヒーのパック(僕はどうしても飲みたくなります。コーヒーの文化がない国もありますからね。)、栓抜き(ビールを飲みたいのに開けられなかった時に)、高山病の薬

バックパッカーの服装リスト

次は、海外旅行に行くときの服装。たくさん持っていければ良いですが、そうすると無駄に重くなるしカバンはでかくなります。他方、あまりに野暮ったい恰好は嫌だという人もいるでしょう。基本的に2週間程度の海外旅行を想定してリスト化しました。

 

その前に、旅服の原理原則から。基本は、軽くて動きやすくて、それでいて乾くのが早いものです。実際、世界一周中の人を見ると、軽くて動きやすく、しかも速乾性のある登山用のウェアが人気のようです。

軽くて動きやすいことが重要なのは、町歩きなどで外に出て歩くから。重くて動きづらい服だと、それだけで疲れてしまい、行動範囲が狭くなりかねません。

また、乾きやすさの観点は、長旅で頻繁に移動する人にとって非常に重要です。1泊しかいない町で洗濯をして乾かなかった場合、湿ったままの服を着るかしまい込むかになってしまいます。前の日に洗っても次の日にはすっかり乾いているのが望ましいですよね。

 

あとは見た目的な話になりますが、僕の場合、「日本での普段着と旅服が同じものになっても良いように」という基準で普段から服を買っています。基本的に白シャツに黒か濃灰のインナー、そしてチノパンです。これにフリースなどの防寒着が付いてきます。日本でも海外もほぼ変わりません。

旅の服装は、行く場所や旅の目的によっても変わってきます。東南アジアに行くのと乾燥地帯の砂漠に行くのとで服装が違うのは簡単に想像がつくことです。

 

これらを踏まえ、「旅服基本」「寒い地方に行くとき」「トレッキングなどに行くとき」の3つにリストを分けてみました。

 

【基本となる旅服】

・白シャツ1枚(体温調節。お寺に入るときは襟付きが推奨される。)

・Tシャツ3枚

・アンダーウェア4着(ポリエステル素材のもの。下着は軽いので、シャツより1枚くらい多めに持っていく。ズボンとかは着替えなくても良いけど、なんだかんだで下着は着替えたい。)

・靴下4着(同上。)

・ズボン2着(チノパンや登山用ズボンなど。一つのまちに長期間滞在して洗濯する余裕があるならジーンズでも可。僕の場合「チノパンとジャージ」にして寝巻きと兼ねられるようにしています。)

・寝巻き(寝巻きと普段着を区別しないというのもあり。)

・ハーフパンツ(寝巻きにもなるし、暑い時に着れる。)

・サンダル(暑い地方はもちろんのこと、宿の中で履いて歩く。クロックスなどの濡れても良いものが良い。)

・ストール(防寒、日除けなどなど、いろいろな用途に使える。単調になりがちな旅の服装に変化をつける意味でも◎)

・フリース(1枚は持っておくと安心。)

・防寒着(ウインドブレーカーやウルトラライトダウン。暖かい地方だと思っても朝晩は冷え込むなんてこともある。フリースにプラスアルファで。)

 

【寒い地方に行くとき】

・防寒用のアンダーウェア上下

・手袋・ネックウォーマー(ネックウォーマーは軽くて小さいので旅に向いています。手袋はカメラ用のものを使っています)

・スキーウェアなどの防寒着(ウインドブレーカーなどでは足りないとき。マイナス10度以下になるようなときは持っていくことをお勧めします。)

 

【トレッキングなどに行く可能性があるとき】

・トレッキングシューズ(靴は命を守ってくれるもの。まち歩き兼用。)

・疲労軽減タイツ(トレッキング中にトラブルが起きる可能性を現象させる。)

・帽子(日除け。)

バックパッカーにおすすめの国と町

せっかくバックパッカーとして旅するからには、「すごい!」「楽しい!」と思える場所に行きたいですよね?これまで僕は50以上のアジアのまちを旅してきました。これまで僕が訪れた国や地域の中から、難易度別におすすめの国やまちをご紹介します。(そんなわけで、選ばれた都市は必然的にアジアになります。)

 

初めてのバックパッカーにおすすめ!(初心者)

★タイ・バンコク

言わずと知れた東南アジアの雄。「まずは海外の雰囲気を味わってみたい」という方におすすめです。日本から直行便も多数出ていますし、費用的にもリーズナブルに収まります。本当、あらゆる意味で非常に行きやすい街です。

今も根付く仏教世界、タイマッサージ、タイ料理、ビーチに遺跡などなど、観光資源の宝庫です。近場にはパタヤーというビーチリゾートやアユタヤ遺跡もあり、バンコク周辺へのショートトリップも楽しいです。タイ料理は日本人の口に合いやすいと言われています。有名なシンハービールと一緒にどうぞ。

また、バックパッカーという観点では、「カオサン通り」という通りがあります。現在はすっかり観光地化されていますが、元祖「バックパッカーの聖地」です。ネパールのタミル通りなども有名ですが、やはり一番はバンコクのカオサンです。東京にも「カオサン」というゲストハウスがあるようですが、間違いなくタイのカオサンを意識して名付けられているはずです。

このように楽しいバンコクですが、観光客が多い都市は旅行者を狙った犯罪も多いもの。気をつけても気をつけすぎということはありません。

 

★ミャンマー・バガン

軍政から民主化に舵を切り、近年注目度が増しているミャンマー。特に世界三大仏教遺跡群にも数えられるバガンは一見の価値ありです。無数の仏塔と燃えるような朝日は、訪れたのが数年前であるにもかかわらず今も強く記憶に残っています。個人的には、アンコール・ワットと同等かそれ以上に見応えがある遺跡だと思っています。

世界的に有名な遺跡であることもあり、近年は急速な観光地化が進んでいます。ゲストハウスはたくさんありますし、西洋人向けの洋食屋さんも多数。その意味でもまだバックパッカーを始めたばかりの人にとって優しい土地であると言えるでしょう。景色やインパクトを求めている人に対しては、まずバガンをお勧めします。

また、ミャンマーは民族衣装のロンジーが未だに着用されていますし、顔に塗る「タナカ」と呼ばれる化粧品も使用されています。この2つだけでかなり強い異国情緒を味わうことができます。この点、大都会であるバンコクとは大きく異なります。

日本からは、だいたい経由便でヤンゴンへ、そこから空路もしくはバスでバガンまで向かうのが一般的でしょう(日本ーヤンゴンの直行便もありますが、高いです)。バンコクに比べれば行くのが若干大変ですが、もしこれで「もう本当に無理!」という感じであれば、格安スタイルのバックパッカーは向いていない可能性が高いです。

【関連:ミャンマーのおすすめスポット・バガンを自転車でぐるり

 

★ラオス・ルアンパパーン

アメリカのニューヨークタイムズで「世界一行きたい国」に、イギリスのワンダーラスト誌で「世界一満足度の高い国」に選出されたラオス。中でも北部のまちルアンパパーンは町が丸ごと世界遺産になっています。

ある程度観光地化されているので滞在はすごく楽、ご飯は日本人好みでビールも安くて美味しい、国の雰囲気そのままにのんびりできる町です。のんびりと言っても、決して退屈という意味ではありません。象使いになれるツアーや近隣観光のツアーも充実しています。かつてフランスの植民地であった歴史もある国であるため、フランスパンのサンドイッチとコーヒーの組み合わせもなかなかのもの。

また、ルアンパパーンの名物といえば、托鉢とナイトマーケット。托鉢は毎朝行われており、多数のお坊さんと地元の人が今でも昔ながらの托鉢を行っています。ナイトマーケットに関しては、メインストリートが土産物屋さんで埋め尽くされます。特に特産の織物が素敵です。やすいストールだと1本300円程度から。大きくて綺麗な模様が織り込まれたものでも、1000円くらいで購入可能。上質なものが欲しければ、もちろんショップで購入可能です。

行き方は、空路でバンコク経由かハノイ経由、もしくは一度ラオスの首都ビエンチャンに入ってからバスなどで行くことができます。東南アジア周遊を行なっている人の中には、タイ北部チェンマイからメコン川を遡上する形でラオスに入国する人もいます。近年人気の割に町が小さいので、飛行機代が高くなりがちなのがネックですが、それでもかなり行きやすい町だと思います。

【関連:世界遺産ルアンパパーン。托鉢、メコンの夕陽、ナイトマーケットの灯でまち全体がオレンジに染まります。

 

なお、初心者向けの東南アジア旅行については、こちらにまとめてあります。

【関連:東南アジア旅行のおすすめルート!バックパッカーな旅をしよう

 

バックパッカーに慣れてきた方へ!(中級者)

★インド・ラダック

インド北部、カシミール地方には、ラダックと呼ばれるチベット族が暮らす地域があります。中心都市はレー。レーからはバスやシェアタクシーなどを使って点在する村に行くことができます。

ラダックは標高が3,000mを超えるため、高山病の心配もあります。空気が薄いので歩いていても息苦しく、睡眠も浅くなる若干ハードな旅になるでしょう。食事はチベット系のトゥクパと呼ばれる塩味のうどんや、モモと呼ばれる餃子などが食べられます。かなり淡白で、正直なところ味気ないです。

ではなぜそんな辛そうなところに行くのか?当然ですが、そうした辛さ以上に素晴らしい体験ができるからです。同じアジアとはいえ、チベット仏教の祈りの世界は独特です。五色の旗、臙脂色の僧衣、飛び交うチベット語。乾燥した大地やゴンパと呼ばれるチベット僧院も新鮮です。この地域を訪れると「異国に来た」という思いを心の底から抱くことでしょう。

ラダックへは、基本的にインドのデリー経由で行くことになります。日本からデリー、デリーからレーに飛行機で飛びます。デリーからバスで向かうこともできますが、上級者でなければオススメはしません。途中かなり標高が高くなるので、きつい高山病になる危険性があるからです。

【関連:ラダック:インドのチベット、素朴で優しい祈りの地

 

★タイ・パーイ

タイ北部の都市チェンマイからシェアタクシーで行くのがパーイという小さな町。ここはのんびりゆったり系のバックパッカーにおすすめです。特に西洋人に人気があり、洋食の店やバーが一通り揃っています。もちろんタイ料理も食べられます。カフェも数軒ありますので、昼はゲストハウスで昼寝かカフェで読書・勉強なんて過ごし方も可能です。

パーイキャニオンやいわゆる首長族に会いに行くツアーなど、アクティビティも豊富です。東南アジアを回って「一番好きだった」という人もいるくらいです。長期滞在する人も多い、沈没地帯なんです。

パーイで特に面白かったのが、ナイトマーケット。駆け出しの現代アート作家が店舗で、路上で作品を売り出しています。僕も800バーツ(3000円程度)で絵を買ってしまいました。このナイトマーケットは、他の地域と違って画一的なお土産ばかり売っているのではなく、この町でしか買えないようなものも数多く販売しています。

【関連:パーイをご存知?バックパッカーのユートピア、オリジナルアートがいっぱい。

 

★カシュガル(ウイグル)

中国・新疆ウイグル自治区の最西端の町。ウイグル自治区の中でももっともウイグルらしさが残っているとも言われます。非常にシルクロードの匂いが強く、ウイグル族の民族帽子ドッパや民族衣装アトラスを着た人々が行き交います。宗教的にはイスラム教。モスクには仏教寺院とは違った魅力があります。

カシュガルでは、バザールと呼ばれるムスリムの市場、家畜を売り買いする大規模なアニマルマーケット、カバブやラグメンといったウイグル料理。どれもアジアでは珍しいものばかりで、非常に刺激的です。

カシュガルから半日かかりますが、パキスタンとの国境の町タシュクルガンもおすすめです。パミール高原の絶景やタジク族の暮らしにお邪魔できるのはかなり魅力的です。こちらもカシュガルと同様にムスリムの文化圏になりますが、民族が異なるため顔立ちや身につけている民族衣装は別物です。

なお、カシュガルへ行くには、西安から陸路でシルクロード横断的に行くか、もしくは成都、ウルムチなどを経由して空路で入るかでしょう。時間があれば陸路で行くのが面白いですが、空路でも十分に楽しめます。

【関連:カシュガルで新疆ウイグルを堪能!老城や家畜市場で異国感を味わおう!

 

バックパッカーとして世界の深みへ(上級者)

★インド・ザンスカール

中級編でご紹介したラダックからさらに陸路で2日。カシミールの最深部に位置するのがザンスカールです。ラダック同様、チベット族が暮らすこの地域はまるでこの世の果てであるかのごとく荒涼とした大地が続きます。「何があるのか?」と聞かれても「何もない」と答えざるを得ません。しかし、その何もなさが旅人の心を魅きつけるのだと思います。

僕が訪れたザンラという村では、今でも川で歯を磨いていましたし、シャワーなんてものはありませんでした。昔ながらの暮らしが今も続いています(他方、ソーラーパネルを利用したり海賊版のハリウッド映画を見たりしているあたりは、グローバル社会のすごさを感じます)。

ザンスカールに車で行けるのは夏のみ。冬は「チャダル」といって凍った川の上を歩いて訪れるしかありません。テクノロジーが発達した現代においては、行けないところは非常に少なくなりました。そんな中、物理的に外界から遮断された土地であるザンスカールは非常に貴重な地域であると言えるでしょう。

【関連:ザンスカールの行き方まとめ。ラダックの最深部へ

 

★東チベット・アチェンガルゴンパ

チベット自治区の外側、位置的には中国の四川省西部に当たる地域は東チベットと呼ばれます。名前の通り、チベット族が暮らす地域であり、今も色濃くその雰囲気が残っています。成都から早くて2日、おそらく3日はかかるであろう地域にあるのが大僧院アチェンガルゴンパです。ラルンガルゴンパと並び称される僧院であり、ラルンガルへの外国人立ち入りが禁止された今、普通に訪れられる最も大規模なゴンパであると言えます。

高僧の元に修行のため集まった僧侶たちが数千人暮らす宗教都市。アチェンガルゴンパは、男女の生活空間が完全に分けられており、それぞれが僧として修行に励んでいます。景色は筆舌に尽くし難い壮大さです。

標高は4,000m近く、体を慣らしつつ訪れなければ、危険な場所です。高山病は非常に恐ろしいので、舐めてはいけません。また、行くまでに日数もかかりますので、訪れるのが非常に大変です。しかしそうした苦労をしてでも訪れるべき場所です。行って後悔なしです。

【関連:アチェンガルゴンパ:祈りに人生を捧げる天空の街

【関連:東チベットの行き方まとめ ー信仰に生きる人々を訪ねて

 

★パキスタン・フンザ

パキスタン北部にフンザと呼ばれる地域があります。春にはあんずの花が咲き乱れ、さながら桃源郷にふさわしい美しさだと言われます。僕が訪れたのは秋でしたが、秋は秋で非常に美しかったです。風の谷のナウシカの舞台とも言われており、「風の谷」という表現がしっくりきます。初めてフンザの谷を訪れたとき、あまりの美しさにため息が出ました。

風景の他にも遺跡的なものがありますが、もうとにかくゆったりとした時の流れを感じる場所だと思います。パキスタンというとテロや危険なイメージが先行しますが、このフンザの美しさを見ると「本当にここは同じパキスタンなのだろうか?」という疑問がわくほどです。一生のうちに訪れることができてよかったです。

行き方は大きく2通り。パキスタンのイスラマバードから北上するか、僕のように中国・新疆ウイグル自治区からタシュクルガンを経由して南下するか。ウイグルからフンザに向かうと「クンジュラブ峠」と呼ばれる有名な峠を超えられます。舗装道路で世界一高い4,900mを通過します。もちろん息をのむほどの美しい世界が待っています。

【関連:フンザの行き方まとめ!中国からカラコルムハイウェーを駆け抜ける

 

バックパッカーへのおすすめ本

バックパッカーで旅するにあたって、事前あるいは旅しながら本を読んだりするとより一層楽しめる場合があります。そんなエンタメ系を。まずは本から。

深夜特急(沢木耕太郎)

言わずと知れたバックパッカーのバイブル。沢木氏自らの体験談に基づいています。1巻と2巻の評判が良いですが、僕は全編通して好きです。マレー鉄道に乗りながらマレー半島編を読んだのは、今でも良い思い出です。

この本の良いところは、とにかく旅の雰囲気を追体験できること。沢木さんが若い頃の話ですからだいぶ昔になるわけですが、全く色褪せることなく海外の旅情を感じさせます。特に徐々に出てくる倦怠感のようなものはリアルです。

旅に関心がある人であれば、一度は読んでみることをお勧めします。面白い・面白くないを抜きにして、もはや旅人の教養みたいになっています。

 

青春を山に賭けて(植村直己)

世界的登山家・冒険家である植村直己さんの著作です。世界7大陸最高峰全てを世界で初めて達成した方として有名ですね。この本は、そんな偉業に関する自慢話ではありません。あくまで一青年としての植村さんの素顔が垣間見えます。

大学入学を機にひょんなきっかけにより登山部に入部。その後一大決心をしてアメリカに渡った話や、世界的スキーヤーの元でバイトをした話など、人間らしさに溢れています。世界的偉業を成し遂げた植村さんがどのような心持ちで人生を走り抜けたのかは、非常に興味深いと同時に、自分の人生のありようについて考えさせられます。

ちなみにこの続編的な「極北を駆ける」もお勧めします。北極で犬ぞり部隊と共に過ごした日々が描かれています。

 


いかがでしょうか。僕は旅を始めてまだ4年ですが、今でもバックパッカーとして旅するのが大好きです。この記事が「バックパッカーやってみたいけどよくわからない」という方の旅立ちを少しでも後押しできたら嬉しく思います。

 

雨のち晴れ。いつかきっと晴れるよね。


東南アジア旅行のおすすめルート!バックパッカーな旅をしよう


ぼくの初めてのバックパッカー体験は、1ヶ月間の東南アジア1周です。初めてのバックパッカーということで、自分がこれから旅無くして生きられなくなるだなんて、思いもしませんでした。良くも悪くも、ぼくの旅人生のスタート地点です。

今回はその旅の経験から、ぼくがとったルートと、そのときの反省点、そして今までに訪れてよかったおすすめの町についてご紹介します。

ペナンからバンコクへ。マレー鉄道より。

就職先の会社で同期になる予定の男と二人旅をしました。2年ちょっと前の冬、もうあと3ヶ月もしたら働かなくてはならないという状況です。就職したら旅なんてできなくなると聞いていたので、そうなる前に一度行ってみようと思い、とりあえず誘われるがままに旅に出た感じです。

 

この旅は、言ってみたら「普通の旅行」で、友人と一緒に主だった観光地を回るというものでした。期間はちょうど1ヶ月。それでも、はじめてのドミトリー、はじめての深夜特急、そしてはじめての国境越え。行く先々で、これまでの人生では出会うことがなかった新鮮な驚きがありました。

僕はこの東南アジアの旅を皮切りに、シルクロードやパキスタン、インドのカシミールなど、ちょっと大変でちょっと変わった地域に旅するようになります。こうしてたくさんの地域を旅するようになっても、やはり東南アジアには東南アジアの良さがあり、当時の記憶は忘れられないものになっています。

これからバックパッカーをやってみたいと思っている方に、最初の候補地として東南アジア周遊をお勧めします。

なぜ東南アジア旅行?

第一に、そもそも渡航しやすいこと。日本からベトナムやマレーシア、タイへの飛行機がたくさん出ていますし、もともと日本からの距離も近いので、チケットを安く買えます。当時働いていなかった私にとって、航空券の値段は大きな問題でしたが、東南アジアは値段という障害を越えられる地域でした。

 

第二に、初めてのバックパッカーにとって、モデルルートを入手しやすかったこと。地球の歩き方に「東南アジア」という本があり、そこにはバックパッカーの周遊ルートが幾つも例示されています。結局周遊ルート通りには回りませんでしたが、大いに参考になりました。観光業に従事している人であれば、東南アジアの人はたいてい英語が話せますので、ルートさえしっかり決めておけばあとはなんとかなります。

 

第三の理由は、ごはんが美味しそうだったということ。東南アジアの料理は見た目のカラフルさからもわかるように、辛さ、酸っぱさ、ハーブがたくさんといった特徴があります。日本国内にもタイ料理屋がたくさんあるように、日本人の口に合う料理が多いように思います。僕もこのあといろいろな地域を旅しましたが、小麦粉と豆、しかも塩味のみ、という地域もありましたので、いろいろな味覚を楽しめる東南アジアは食的に素晴らしいと感じます。いざとなったらそれほど探さなくても日本料理の店を見つけられます。

 

こうして考えてみると、やはり東南アジアは初心者に優しい、周りやすい地域であると言えるでしょう。僕が親しい友人・知人にバックパッカーな旅をしたいと言われたら、やはりまずは東南アジアを推します。実際に、自分の兄弟にも東南アジアを勧めました。

東南アジア1周して良かったことと反省

まず最初に、僕が東南アジアを巡った時のルートは、以下のとおりです。

【1ヶ月かけて実際に回ったルート】

出国

→マレーシアへ移動→ クアラルンプール → マラッカ → ペナン

→タイへ移動→ バンコク

→ラオスへ移動→ パクセー → ビエンチャン → ルアンパパーン

→ベトナムへ移動→ ハノイ → フエ・ホイアン

→カンボジアへ移動→ シェムリアップ

→タイへ移動→ バンコク

→帰国

 

多くの人がとるルートとの違いは、バンコクからパクセー(ラオスの南部)に入って、ラオス南部を巡っている点でしょう。多くの場合、特に日本人はバンコクから北上しチェンマイへ、そしてチェンマイからラオスの北部に入ることが多いはずです。実際、モデルコースとして紹介されているのもこのコースです。

ぼくの場合、1ヶ月が限度という事情があったので、かなり駆け足での周遊になってしまいました。僕は遺跡や自然を一目観るのが目的というだけではなく、現地の生活ぶりなどにも触れてみたい人です。この東南アジア周遊は、「一口かじる」ような旅で、それぞれの場所でじっくりと現地感を味わうことができませんでした。今もう一度この旅を行うなら、各都市にもう1泊ずつしてみたいと考えるでしょう。

 

1ヶ月回ってみての反省

もし仮に、やはり1ヶ月しか時間が取れないということなら、ベトナムをルートから外すと思います。ラオスからベトナムへのアクセスはあまり良くありませんし、ベトナムからシェムリアップに行くのも大変です。両工程ともバスで丸一日程度かかるはずですから、短期間の旅行では時間を大きくロスしてしまいます。また、日本から直接ベトナムに行くのは簡単なので、「別の機会に訪問すればよいかな」とも思います。

カンボジアについても、別の機会で良かったかもしれません。プノンペンとシェムリアップの両方を回ることができるなら、カンボジアに行くのも合理的かもしれませんが、結局見たのはアンコールワットとその周辺の遺跡群だけです。プレアヴィヒアという世界遺産の遺跡にも行けずじまい。そんなわけで、日本からカンボジア単体を見に行くということでも良かったと思います。それに、シェムリアップではドルを使うことが多く、他の国に比べ意外に費用がかさみました。物価が安い国を中心に回っていたので、最後にカンボジアを訪れたとき「高い!」と思わずには入られませんでした。

 

滞在1ヶ月の場合のおすすめルート

つまり、マレーシア、タイ、ラオスと3カ国くらいに絞ることになります。マレーシアから入ってバンコクへ、北上してチェンマイやゴールデントライアングルを経由、そしてラオス北部に。今度はラオスを徐々に南下し、ルアンパパーン、ビエンチャン、パクセー周辺へ。最後にバンコクに戻るくらいがちょうどよいな、と思います。どの国も見所は多いですし、これだけ絞ったとしても、1ヶ月だと時間が足りないくらいに感じてしまうはずです。

もちろん、インドシナ半島をぐるりと回ったことで、「回ってみた!」という満足感はありますし、一度に色々な場所を見て比較できたというメリットもありました。これはこれで、周遊しなければ得られなかったものです。

もし2ヶ月時間があり、金銭的に余裕がるのであれば、ぼくが回ったルートもおすすめできます。

具体のルートと各国での滞在状況

 以下は日程や移動手段について、僕が実際にとったものです。上記のスケジュールよりもう少し細かく書いておきましたので、旅のご参考にどうぞ。

①マレーシア

日本から飛行機で一路クアラルンプールへ。夜に着いたので、その日はゲストハウスの近くで軽く夕食をとり、休むだけです。

翌朝、電車とバスを乗り継いでマラッカへ。初めてのまちだったのでかなり興奮しました。とはいえ、マラッカは様々な遺産があり魅力的な町ですが、規模が小さいので、1泊2日、長くても2泊3日で十分。他にも魅力的なまちはたくさんありますから、心配しなくて大丈夫です。マラッカからは来た道を戻るようにクアラルンプールへ。そしてその晩、夜行バスでペナンに。

ペナンには2泊3日滞在しましたが、欲を言えばあと1日いても良かったと思っています。ペナンも小さな島ですが、教会などの遺跡群の他に、町のいたるところにペイントされた現代アート巡りも楽しめます。僕の場合、教会・寺院群まわりと自転車での島内散策、それに蛇寺なども行ったので、結局十分に壁画巡りはできませんでした。ゲストハウスも簡素ですが清潔で充実しているところが多いようでしたので、少し長めに滞在しても良いと思います。

ペナンからは、船で大陸に戻り、有名なマレー鉄道でバンコクへ。深夜特急で「深夜特急」を読めます。

 

② タイ

タイの観光地は有名なものがたくさんあります。バンコク、アユタヤ、パタヤーの他、北部にはチェンマイやスコータイといった世界遺産が。もっと言えばゴールデントライアングルやパーイといった、ちょっとマニアックな場所も魅力的です。しかし、今回の旅ではそれらをパスし、バンコクに2日間のみ滞在。

タイは日本からのアクセスが良いので比較的短期の休みでも来られるだろうと思ったこと、帰りの飛行機がバンコク発だったため、もしも時間があれば最後に遊べば良いと思ったことが、短期滞在となった理由です。そんなわけで、夜行バスでラオスの南部パクセーへ。

【関連記事:1周後にあらためてタイ北部を訪れました。】

チェンマイのでっかいナイトマーケットでお買い物。タイ北部観光はここを起点に!

親と一緒に海外旅行に行ってみた!父をバックパッカーにして東南アジアをうろうろ。

タイの絶景、国民党の子孫が住むまちメーサロン。茶畑が眼下一面に青々。

 

③ ラオス

旅行中最長の1週間以上を過ごしたラオス。世界遺産ワットプーとバックパッカーの沈没地シーパンドンを1日ずつの駆け足で巡り、パクセーからビエンチャンに向かいました。

ビエンチャンは朝着いてその日の夜出発という強行スケジュール。ビエンチャンは過去に来たことがあったので、市内の主だった観光地はすでに回ったことがありました。薬草サウナで一休みし、一目散に「世界一訪れたい町」ルアンパパーンへ。今回の旅で最も楽しみにしていた場所だったこと、ラオスからベトナムへは飛行機を使うことにしたことから、飛行機を予約した日まで、計4日滞在しました。その間、タートクアンシーの滝やラオスマッサージ、近隣の村に歩いて行ってみたり、毎晩のナイトマーケットも楽しみました。旅も後半に入っていたので、お土産はほとんどここのナイトマーケットで購入。

ラオスからベトナムを飛行機で移動することにしたのは、夜行バスだとどうやっても24時間かかると聞いていたことや、事故の危険性も低くはないと聞いたことが理由です。時間に余裕がないと何かとお金がかかります。

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④ベトナム

ハノイとフエ・ホイアンを巡りました。ハノイでは市内のタンロン遺跡やホーチミン廟、それにハロン湾を観光。夜行列車で半島を南下しました。フエとホイアンも1日ずつの超駆け足。特にホイアンはもう1日滞在したいと思いました。町並みの面白さや、川沿いで飲むビールがとても美味しかったからです。

ダナンからは再び飛行機。カンボジアのシェムリアップへ向かうことにしました。ホーチミンは僕も友人も以前に行ったことがあったため、今回の旅では省略することにしました。このへんになってくると、帰りのフライトに間に合うか心配になってきて、早め早めに移動するようになります。

 

⑤カンボジア

カンボジアではシェムリアップのみの滞在。目的はもちろんアンコールワットと周辺の遺跡群。アンコールワット、アンコールトムをはじめ、タプロームやベンメリアといった有名な遺跡を2日ほどで回りました。お金と時間があればプレアヴィヒアにも行きたかったです。

シェムリアップは何をするにもお金がかかる印象で、そう感じた理由はおそらく、支払いの多くがドルだったからだと思います。お金のなさと観光に飽きてきたことを理由に、再びタイへ。ここはシェムリアップからバンコクに向かうバスを利用しました。

 

⑥バンコク(再訪)

帰国まで3日ほどありましたので、ムエタイのジムに入門してみたり、カオサンに沈没する日本人と行動を共にしたりしました。ムエタイのジムは結構きつかったです。一緒に入門した欧米の方は、すぐにリタイアしていました……。

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東南アジアおすすめの町6選

さてさて、ここからはおすすめの町特集です。おすすめにあたっては、以下の3項目を、S, A, B の3段階で評価しました(Bが普通)。

  1. ワクワク……行ってみて楽しいか、ワクワクするか
  2. 快適……快適に観れるか、町の中での過ごしやすさ
  3. ごはん……料理が美味しいか(+ビール)

第6位 ホイアン(ベトナム)

ホイアンの夜景
ホイアンの夜景

1.ワクワク……A

このまちもルアンパパーン同様、まちそれ自体が世界遺産になっています。観光地としてはかなり整備されていて、中華系の文化をいろいろと見て回れます。日本橋などは特に有名です。自分の友人は、このまちが東南アジアで一番好きだったと言っていました。おすすめは夜。川沿いに色とりどりの提灯が吊るされ、幻想的な空間が出現します。夜風に吹かれ、魔法のような空間で飲むビールの美味しさといったら……。

2.快適さ……A

整備されている分、驚きは少ないですが過ごしやすいです。中心街は比較的小さいですし、見るべきポイントもコンパクトにまとまっています。宿もたくさんあり、まず困ることはないでしょう。また、自転車で海まで行けば、海水浴も楽しめます。世界遺産のフエとも近く、まとめて見ることができるのも、時間がない旅行者にとっては評価ポイントとなります。ベトナムは、北部ハノイと南部ホーチミンも回りましたが、中部のダナン・フエ・ホイアン地域が最も歴史を感じられ、楽しめる土地でした。現在、東京からダナンまでの直行便が就航するようになり、行きやすさは格段にアップしましたね。

3.ごはん……B

可もなく不可もなく、といった印象。欧米人の旅行者が多いため、西洋料理が充実していました。特筆すべき点はありませんが、悪い印象もありませんでした。

第5位 バンコク(タイ)

バンコク、ワットアルンより
バンコク、ワットアルンより

1.ワクワク……A

もうなんでもござれと言ってよいほど、様々なアクティビティが充実しています。巨大な涅槃大仏を見ることができるワットポーや、三島の暁の寺のモデルとなったワットアルン、元祖バックパッカーのまちカオサン通り。そしてまちから一歩出れば、賑やかで美しいビーチが広がるパタヤーや、見ごたえのある遺跡群のまちアユタヤなど、見どころに事欠きません。一つ一つをきちんと時間をかけて見ようと思えば、バンコクだけで2週間くらいいけてしまうのではないでしょうか。

特にカオサンは面白かったです。今となっては一大観光地になっていますが、無数にあるゲストハウスには、面白い人がいっぱい。外国人、日本人に関わらず、「え、そんなことしてるの!?」と驚くような話をしてくれる人がいるはずです。激安のパッタイを食べながらシンハービールを飲むのもカオサンの醍醐味。

また、郊外での活動に関しては、自分が友人とバンコクに旅行した際は、パタヤーもアユタヤも日帰りでした。当時は時間がなかったということもありますが、今となっては、あのとき1泊はしておけばよかったなぁ、と思ってしまいます。

最近では、素敵なまちでは必ず1泊はするように心がけています。まちによりますが、たいてい日中と夜では、全くと言ってよいほど異なる顔を見せるからです。

2.快適……B

もう自分次第です。高いお金を払えば、他のどの都市に行くよりも快適に過ごせるでしょう。バンコクは大都会だけあって、玉石混交、よい宿を見つければ居心地がよいし、逆に電気を消すと南京虫が出てくるというびっくりするような宿も存在します。自分は実際に南京虫の宿に泊まりましたが、寝た気がしませんでした……。

しかしそんな宿で出会う旅人との会話も楽しいんですよね。ちなみに、観光客慣れしている商売人ばかりですので、トゥクトゥクの値段なんかはかなりふっかけてきますが、慣れれば華麗にスルーできます。

もちろんタイマッサージの本場ですので、安いところであれば日本円にして1000円程度で本格的なものを受けることができます。自分がバンコクに滞在する際、必ず2回は行きます。怪しいお店もあるので注意しておきましょう。

3.ごはん……A

何と言ってもタイ料理の本場ですから、非常に満足度の高い食事ができるでしょう。激安のパッタイから上品な味付けの高級タイ料理まで、好きなものを食べられます。世界中どこでも同じことが言えますが、地元の人がたくさん入っているようなローカル食堂に入れば、安くて美味しいものが食べられます。

タイカレー、トムヤムクン、プーパッポンカレーなど、計画的に食べないと食べ損ねたまま帰国しなければならなくなってしまいかねません。その気になれば日本食や韓国料理、西洋料理など、各国の料理も高いレベルで味わうことができるのも魅力です。

第4位 パーイ(タイ)

ポストの町パーイ
ポストの町パーイ

ワクワク……A

バックパッカーの憩いの地、パーイ。特に、ゆったりしたい系の旅人にとっては、憧れの地でもあります。このまち最大の魅力は、落ち着いたその雰囲気。そしてどのまちとも異なるナイトマーケット。若手のアーティストが自分の作品を路上で売っています。もちろんどれも一点もの。また、店舗で売っている商品もパーイ独自のもので、タイのどこにでも売っているものではありません。

薬草入りソーセージを食べて、マンゴーシェイクを片手に静かにナイトマーケットを回る。友達と行ったら飲み歩くこともできます。トレッキングでタイの山奥を歩き回るのも悪くないですよ。少数民族の村を訪れることができました。

快適……S

旅人のためにあるようなまちで、お土産屋さんの客引きは一切なし、カフェも数件あり、Wifiは当然使用できる、ご飯はタイ料理から西洋のステーキまでなんでもござれ。バーもマッサージ屋さんももちろんあります。各地へのツアーも出ており、まちの近郊にある谷や、いわゆる首長族の村にも行くことができます。

日中はツアーに出るかのんびりしていて、夜になったらまちに繰り出すのが賢いかもしれないですね。どうしても日中は暑いですし。街全体が美しく、東南アジアで一番好きだったという人も少なくありません。

町中にたくさんあるポストが可愛らしいです。パーイから恋人に手紙を出す「Pai in love」っていう映画が流行ったらしいです。快適さでは他の追随を許しません。

ごはん……A

欧米人が多いまちだけあって、ステーキなどの西洋料理が豊富で、味も上々です。カフェではちゃんとしたコーヒーが飲めますし、夜の屋台も楽しいです。自分が行った時には「Sushi」も出ていました。このまちにいて、ごはんで不満に思ったことは一度もありません。Sをつけるかどうか迷ったくらいです。

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パーイは、東南アジア1周後にあらためてタイを訪れた時に立ち寄りました。

第3位 チャンパーサック(ラオス)

ラオスの国花プルメリア。現地ではチャンパーという。
ラオスの国花プルメリア。現地ではチャンパーという。

ワクワク……S

ラオス南部は、日本人旅行者があまり多くない地域です。インドシナ半島を回る人も、バンコクからビエンチャンへ、もしくはチェンマイからルアンパパーンへ抜けてしまうからでしょう。ワットプーで有名なチャンパーサックでは、人々がまだまだ自然な形で生活していて、のんびりとした気分にさせてくれる土地です。道を悠々と歩く牛と、川辺でたそがれる地元の人たち。メコンに沈む夕陽と、夕陽を背に魚を捕る網を投げ続ける青年。ワットプーでは真っ白なプルメリア(チャンパー)の花が太古の世界へと誘います。

名のある遺跡はたくさんありますが、これだけ立派なのに観光客が多くはない遺跡は、他にあるのでしょうか。日本人にはまだまだ知名度が低く、帰国後に土産話をしたところで、ほとんどの場合「??」となってしまうでしょう。でも、クメールの原点とも言える遺跡で、転がる岩に腰掛け、風を浴びながら物思いに耽るだなんて、何物にも変えられない経験ではないでしょうか。

快適……B

チャンパーサック中心部からワットプーまでは、車をチャーターするか自転車で行くかの選択になると思います。自分の場合自転車で行きましたが、思った以上に遠いこと、サンセットを見た後の帰り道が真っ暗になってしまうことなどに気をつける必要があります。チャンパーサックの良さはラオスの原風景らしきものが見れるところにあるので、これらは仕方がないですね。

ごはん……A

ラオス飯ということで、安定のカオニャオやラープ、パパイヤサラダは健在です。北部のカオソーイやソーセージは見かけませんでしたが、十分に美味しくいただけました。繰り返しになってしまいますが、ビアラオとメコン川の組み合わせは、何物にも変えられないですね。

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第2位 バガン(ミャンマー)

バガンの朝
バガンの朝

1.ワクワク……S

バガンといえば見渡す限りの遺跡群。朝陽に照らされる一面の遺跡群を見るためだけにここを訪れても良いほどです。自分は個々の遺跡にはさほど関心がないのですが、バガンでは幾つものパゴダが一面に広がることにより、雄大な景色を形成しているため、絶景として楽しめました。

東南アジアは、温暖な気候やのんびりした空気感が素敵な地域である一方、景色の雄大さなどは中央アジアに比べ若干劣る気がします。しかし、バガンに限って言えば、そうした見劣りなど一切なく、朝陽が登り始める瞬間には思わず感嘆の声を上げてしまいそうになるほどでした。ワクワク度では文句なしの第1位です。

2.快適さ……B

一通り観光地らしい施設は揃っています。広大な遺跡を回るには、馬車や車をチャーターするか、自転車もしくはバイク。自分のように体力がある人にとってはむしろミャンマーの風を浴びながら各地を回ることが楽しく思えるでしょうが、体力のない人にとっては若干きついかもしれません。

また、バイクは充電式で、長時間あちこちを乗りまわすことはできません。その点、多少不便を感じることがあるかもしれません。また、お土産屋さんの客引きがしつこいのもわずかにマイナスポイント。

3.ごはん……B

ミャンマーカレーの他は、西洋料理が多い印象です。味自体が悪いわけではないのですが、どこにでもある炒め物や麺類を食べたいとは思えませんでした。ちなみに、ニャウンウーの入り口あたりにあるつけ麺屋さんはおいしかったです。

魚介粉末ベースのスープに給食の湯でた麺をつけて食べるイメージです。クラフトビールが飲める店もあるのは◎。観光地バガンでも、1杯700チャット未満(約70円)で飲めます。

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この町も東南アジア1周後にあらためて訪れた場所。インドシナ1周にミャンマーは組み込みにくいです。

第1位 ルアンパパーン(ラオス)

メコンの日暮れ
メコンの日暮れ

1.ワクワク……A

世界で最も行きたい町にも選ばれたラオスの古都、ルアンパパーン。まち全体が世界遺産に指定されています。有名な托鉢やナイトマーケットの他、象使いの資格を取得したり、タートクアンシーの滝を見たりすることもできます。夜市で買えるストールは、手織り草木染めで、すごく安い(30000キープ=約300円くらい〜)のに、品質はピカイチ。ナチュラルな風合いは、日本での普段使いにもぴったり。自分は旅のお供にもしています。

他の地域のような巨大遺跡や度肝を抜かれるような風景はありませんが、これほど観光化された中でも素朴さが残っているところがおすすめポイント。川べりでビアラオを片手に沈む夕日を眺めるのはまさに至福。日本の喧騒から離れて、静かに人生に想いを馳せられる、そんな場所です。

2.快適さ……S

ゲストハウスはたくさんありますので、ちょっと探せば好みの宿を見つけられるでしょう。高くなくて清潔、そんな印象でした。

まちには食事する場所もカフェもたくさんありますし、疲れた時は伝統のマッサージを受けることも可能です。そしてこのまちの快適さは、まちの見どころや宿がコンパクトにまとまっており、旅人が欲するものは全て、すぐに手に入るところにあります。

まちの中であれば全て徒歩で歩けますし、ちょっと離れたお寺に行きたければ宿の前に無数に並ぶトゥクトゥクなどを利用すれば良いだけ。自転車ももちろん借りられます。自分が好きなとき、好きなように観光ができるというのはとても良いものです。

3.ごはん……S

ごはんは何を食べても美味しいです。そしてなんでも食べられます。ラオス北部伝統のカオソーイやカオピャック(両方とも麺類)の他、カオニャオ(もち米)やハーブ入りのウインナーなどなど、どれも日本人の口に合うものばかり。

ラオスはかつてフランスの植民地でしたので、フランスパンも美味しいです。町の中央ではフランスパンのサンドイッチやラオスコーヒー、フルーツジュースなどが売られています。ラオスコーヒーは通常、ブラックコーヒーにコンデンスミルクを入れて甘くして飲みますが、あえてブラックで飲むのも良いでしょう。

そしてビアラオ。ラオスの気候に絶妙にマッチしたビールを、メコンに沈む夕日を眺めながら飲むのは、最高に贅沢です(ビールは激安ですが)。真面目な話、ここだったら定住してもさほど困らないのでは?と思えるほど食事が充実していました。

【↓詳しくはこちら】

世界遺産ルアンパパーン。托鉢、メコンの夕陽、ナイトマーケットの灯火でまち全体がオレンジに染まります。


 

以上、ぼくの第1回バックパッカーの旅と、東南アジアでおすすめのまちでした。これから旅立つ人の参考になれば嬉しいです。

また、旅の準備などバックパッカーについてまとめましたので、こちらも参考にしてくださいね!

【参考:バックパッカー大全 〜旅行法から持ち物、おすすめの国や本まで〜

雨のち晴れ。いつかきっと晴れるよね。

(2016.11.13、2017.01.29リライト)